まさか、オリジナルメンバーが全員いなくなったりはいないよな、と心配し始める私。それは現実のものとなる。
この記事の続きです。
【現地採用】張り切って仕事していたらフィリピン人スタッフが全員辞めた話(前編)
【現地採用】張り切って仕事していたらフィリピン人スタッフが全員辞めた話(中編)
私が入社してからトレーニング研修生もいれて5名の退職者、もはや歯止めは効きません。
甘えっ子のカール
彼には依頼する仕事をこなせるだけのスキルがあるのですが、よく私に作業の確認をしにくる子でした。
大体がこんな感じです。
カール:「すいません、ここがわからないのですが」
私 :「ここの部分みた?」
カール:「いや、見てません」
私 :「じゃあ、見てみてね」
カール:「ちょっとやって見せてもらっていいですか?」
私 :「いいよ。こんな感じだね。」
カール:「ありがとうございます。ではそのソースをスカイプで送ってください」
一見、普通のやり取りに見えます。問題は結局私が作業をしていることです。また、本当に彼の力ではできない作業だったらいいのですが、どう考えても彼一人でできる箇所なのです。
毎日何回もこのようなやり取りが発生していため、私の思っている事を彼に聞いてました。
私 :「カール、これってさ、実は自分でできるんじゃない?」
カール:「・・・」
私 :「毎回こんな風にしてたらさ、あなたに仕事を振らずに私がやったほうが早いよね」
カール:「・・・」
私 :「ちょっと自分でやってみてくれる?」
カール:「・・・」
彼は黙って頷くと自分の席に戻って行きました。その5分後、満面の笑みでできました!と元気よく報告をもらい、よかったと思っていたのです。
しかし、この日を堺に徐々に体調不良での休みが増えてきて、最終的にはフェードアウトとなったのです。
これが原因だったのか、他に何かストレスがあったのか、知る由もないですが、どのように対応するべきだったのか、しばらく悩みこんでしまいました。
残り3人
自分なりの解釈をしてしまうジュリ
私は英語が下手ですが、下手なりに色々工夫して指示出しをしています。時には文字で、時には絵で、時にはグーグルで。そして、本当に理解したのかを確認した上で、記録に残します。これはあなたがこう言ってた、という不毛なやり取りを回避するためです。
しかし、彼女にはこの方法は通用しませんでした。基本的なスキルとして彼女はデザインのセンスがあり、キレイなデザインを制作できます。問題は指示とはまったく違う結果になってしまう事です。
指示と制作物が違う事を指摘すると、あっすいません、修正しますと素直なのですが、次に出てくるものも違うものなのです。流石にこれには頭を抱え、ストレートにこれが続くようだと仕事振れないよ、と伝えるとそのようなプレッシャーに耐えながら仕事するのは難しいとの事で退職となりました。
残り2人
頼りになる男ジャック
彼は頭がよく、技術的な部分を理解しサンプルをみせるだけで再現してくれる頼りになるスタッフでした。また、ハードウェア方面での知識もあり、パソコンの簡単な組み立てや配線などもやってもらっていました。
子供っぽいところもあるのですが、本当に気の優しい性格で私が入社したてのころ、制作物のクオリティの低さに頭を抱え、徹夜で私が修正するか。。。と考えていた時に夜遅くにも関わらず「僕に何かできることはありますか?」と声をかけてくれたりもしました。
時には彼女に振られそうになって泣きながら早退したいと訴えてきたりと人間味があって私は大好きでした。
そんな彼が突然退職したいと申告してきました。
理由は家が遠いから。
いや、うん、それ嘘だよね。君、2年働いて今気づいたの?
残り1人
オリジナルメンバー最後の男、ニコ
いよいよ、最後の男、ニコ。ジャックと仲良しであります。
オリジナルメンバーが彼1人になった時、面談を行ない、あなたも辞めたいなら私は止めない、でもあなたが残るなら私はあなたを全力でサポートすると伝え、少し考えた後に続けていく意向を示してくれました。
彼もジャックと同じくらいのスキルを持ち、とても頼りになる男です。そのため、このタイミングで決まっていた海外出張を断り、彼のサポートと採用活動を全力で行う事にしたのでした。
そして同時期に採用した新人がとても有能であり、彼をリーダーとした組織づくりを決意し、ミーティングでそれを伝えた1ヶ月後、ニコから退職したいとの申告を受けました。
理由は仕事の進め方が自分の思い通りにならないから。
そ、そう。。。。まぁ、いいか。
かくしてオリジナルメンバーは全員去りました。
主観が私になっているので彼らに落ち度があるように書いてしまいましたが、私の落ち度もたくさんあったと思います。
現在は新しい体制にて運営しております。今のところ幸いな事に辞める予定のスタッフはいません。新しい体制の件もそれはそれで面白いので今後記事にします。